今日は、フォントについて詳しく説明していきます。
フォントとは、字体のスタイルのことを言います。
同じ「あ」「ア」という文字でも、フォントによっていろいろな形があります。
MSゴシック | メイリオ | 新ゴ |
使うフォントの種類によって、相手に与える印象は大きく変わってきますので、動画の中で使うフォントも、どのフォントを使うかが重要になってきます。
ツタエルファクトリーではお申し込みの際、テロップにどのフォントを使うかお選びいただけます。
AXISベーシック(ゴシック体)
UD新ゴ(ゴシック体)
見出しゴMB31(ゴシック体)
A1ゴシック(ゴシック体)
源真ゴシック(ゴシック体)
コーポレート・ロゴ(ゴシック体)
リュウミン(明朝体)
A1明朝(明朝体)
AXISラウンド50(丸ゴシック体)
Rounded Mgen+(丸ゴシック体)
UD新丸ゴ(丸ゴシック体)
ZEN丸ゴシック(丸ゴシック体)
フォーク(デザイン書体)
丸フォーク(デザイン書体)
※「源真ゴシック」「Rounded Mgen+」「ZEN丸ゴシック」「コーポレート・ロゴ」以外は、有料で販売されている高級フォントです。ツタエルファクトリーでは、どのフォントをお選びいただいても無料です。
動画のイメージに合わせて、お好きなフォントをお選びください。
今回の記事は、各フォントがどのようなイメージを受け手に与えるか、各フォントごとに説明させていただきます。
フォント選びの参考にしていただければ幸いです。
ゴシック体
ゴシック体は、縦、横の線が同じ太さなのが特徴です。
視認性が高く、見出しなど、文字をパッと見せるのに向いており、動画のテロップで使うのにも向いています。
「男性的」
「インパクト」
「合理的」
「質実剛健」
「親しさ」
などのイメージを与えたいときに向いています。
AXISベーシック[AXIS]
AXISが出している癖のないゴシック体で、洗練された王道的なゴシック体というフォントです。
もともと「アクシス」という雑誌専用に開発されたフォントでしたが、評判がとても高く、2003年に一般販売されるようになりました。
癖がないのでどのようなケースでも使いやすく、使い勝手のいいフォントです。
実際、「AXIS」は、Appleや任天堂、スターバックスなどの公式サイトや印刷物でも使用されてきました。
私もこのフォントは大好きで、よく使っています。
とても洗練されているので、シンプルに品質の良さや高級感を与えたいときには最適なフォントです。
UD新ゴ[モリサワ]
モリサワが出しているゴシック体のフォントです。
「UD」とは、「ユニバーサルデザイン」の略で、もともとあった「新ゴ」という書体を読みやすくブラッシュアップした書体になります。
ゴシック体ですが、やや丸みを帯びたフォルムで、ゴシック体なのに柔らかさや温かみ・ポップさがあるのが特徴です。
「ゴシック体を使いたいけど、普通のゴシック体だとちょっと硬くて嫌だなあ」
と思う場合には最適なフォントです。
懐が広く視認性も良いので、文章のタイトルや見出しで使われたり、また、看板や標識などでも使われたりします。
実際、もともとの「新ゴ」はJR東日本の駅名標識などでも使われています。
ちなみに、もともとの新ゴから私は大好きな書体で、10年以上前から活用しています。
いまはUD新ゴを使うことが多いですが、新ゴの時から含めると、おそらく1番使用率の高いフォントだと思います。
見出しゴMB31[モリサワ]
UD新ゴと同じく、モリサワが出しているゴシック体です。
名前のとおり、見出しで使われることを想定して作られたフォントです。
書き始めの部分(始筆)に、筆で書いたようなアクセントがあり、明朝体のような印象も併せ持つのが特徴です。
UD新ゴが通常のゴシック体よりも柔らかさ・ポップさがあるのに対し、見出しゴMB31は、逆に通常のゴシック体よりも落ち着きや伝統的な印象を与えます。
明朝体はゴシック体に比べると視認性が落ちるので、視認性は落とさず明朝体のような雰囲気を出したいときにはおすすめのフォントです。
A1ゴシック[モリサワ]
こちらもモリサワが2017年にリリースしたフォントです。
A1ゴシックもUD新ゴと同じように温かみのあるフォントですが、ポップな感じではなく、レトロな温かみを感じるフォントです。
大きな特徴は線が交差する部分に、筆溜まりがあることです。
こうした処理がされていることで、アナログ的な雰囲気が出て、レトロであたたかみのある印象になるのだと思います。
UD新ゴよりもクセがないので、使い勝手もよいフォントです。
源真ゴシック
AdobeとGoogleが、2014年7月に共同で開発・公開したフォント「源ノ角ゴシック」をベースにしたフォントです。
無料のフォントですが、AdobeとGoogleが開発しただけあって、とても読みやすく品質の高いフォントです。
実際、公開されて以降、広く普及し、様々な媒体で使われています。
AXISベーシックと同じく癖がなく、王道的なゴシック体だと思います。
ただ、個人的にはAXISベーシックに比べると、ちょっと洗練さが落ちるかなと思っています。
コーポレート・ロゴ
名前のとおり企業のロゴにありそうなフォントです。
伝統的な会社よりも、スタイリッシュで成長段階の会社に向いている印象ですね。
漢字は上述した源真ゴシックを使っており、ひらがな・カタカナが違っています。
特徴は一般的なゴシック体と比べて、ひらがなとカタカナの横幅が狭いことです。
通常のゴシック体と比べると、クセがあるぶんテロップで使うには若干読みづらさはあります。
しかし、インパクトがあり、印象に残りやすいフォントなので、あえて使ってみても面白いと思います。
明朝体
筆で書かれたような書体で、はねやはらいがあります。
ゴシック体に比べると視認性は落ちますが、可読性が高く、長い文章を読ませるのに向いています。
視認性では、パッと見たとき、その文字が見えるかどうかが重要です。
可読性は、文章として読んだとき、読み疲れせずに読み進めやすいかが重要です。
通常、視認性が強すぎると、インパクトがありすぎて読み疲れしやすいので、長めの文章だと可読性が落ちると言われています。
明朝体はウェブや動画では、ギザギザが目立ち、読みにくい場合があります。
そのためツタエルファクトリーでも、使用できる明朝体のフォントは2種類だけとなっています。
「女性的」
「伝統的」
「優雅」
「高級感」
「繊細」
などのイメージを与えたいときに向いているフォントです。
リュウミン[モリサワ]
モリサワが出している明朝体のフォントです。
モリサワは、フォントの業界でもとくに有名な会社の1つです。
そのモリサワが出すフォントの中でも、1番メジャーとも言えるのがこのリュウミンです。
モリサワに限らず、明朝体の中で1番有名なフォントといえば、このリュウミンかもしれません。
通常の明朝体は伝統的・高級なイメージがありますが、このリュウミンは始筆やウロコ(とめ)の部分に若干の柔らかさがあり、明朝体なのにそこまで堅苦しくない温かみがあります。
A1明朝[モリサワ]
こちらもモリサワの出しているフォントです。
A1明朝は、上述した「A1ゴシック」の明朝体バージョンです。
A1ゴシックと同じく交差部分に筆溜まりがあり、温かみのあるレトロな印象があります。
リュウミンほどは使われていませんが、人気は高く、さまざまなシーンで使われています。
有名なところでは、映画『君の名は』のタイトルです。
映画『君の名は』公式HP
「明朝体を使いたいけどリュウミンは硬すぎる。もう少し柔らかい印象がほしい」という場合におすすめのフォントです。
丸ゴシック体
ゴシック体の先端(始筆・終筆)が丸くなっている書体です。
ゴシック体同様、視認性が高く、見出しや動画のテロップにも向いているフォントです。
「子供っぽい」
「かわいい」
「ポップな」
「愛らしい」
などのイメージを与えたいときに向いているフォントです。
AXISラウンド50[AXIS]
AXISベーシックの丸ゴシック版です。
丸みの割合に応じて、ラウンド50、ラウンド100という2パターンがリリースされています。
ツタエルファクトリーで使用できるのはラウンド50の方で、ラウンド100に比べてそこまで丸みが強くないのが特徴です。
丸ゴシック体は、子供っぽい印象やポップな印象が強いので、ビジネス用途では使いにくいですが、ラウンド50はそこまで丸みが強くないので、ビジネス用途でも使いやすいフォントとなっています。
実際、私も「硬すぎず、少し柔らかめな印象を出したいな」と思うときは、このラウンド50を使います。
Rounded Mgen+(ラウンデッド ムゲンプラス)
「M+OUTLINE FONTS」と「源ノ角ゴシック」をベースにして丸ゴシック化したフォントです。
無料ですがクオリティも高く、シンプルで癖がないのが特徴です。
丸ゴシック体はもともと丸みがあるという大きな特徴があるので、さらに字体に変なクセがあるとかなり使うシーンが限定されます。
しかし、このRounded Mgen+は比較的クセがないので、とても使い勝手が良いのです。
子供向けの商品・サービスや、可愛らしさを出したい場合にはおすすめのフォントです。
UD新丸ゴ[モリサワ]
UD新ゴの丸ゴシック版です。
ふところが広く、少し特徴のあるフォントですが、Rounded Mgen+よりも丸みが抑えられていて、洗練されたデザインなので、丸ゴシック体の中でも使いやすいフォントです。
丸ゴシック体の中では子供っぽい印象も抑えられているので、AXISラウンド50を除けば、ツタエルファクトリーで使える丸ゴシックの中でもビジネス向きなフォントです。
「比較的オーソドックスな丸ゴシックを使いたい」という場合には、まずおすすめしたいですね。
ZEN丸ゴシック
全体的に丸みの強い丸ゴシック体です。
懐が狭めでどこかオールド感もありますね。
クセは強めですが、特徴的なデザインですので、逆に動画のイメージに合えばより効果的です。
やさしさを出しつつ、どこか懐古的な雰囲気を出したい場合などにおすすめのフォントです。
デザイン書体
デザイン書体はとくに決まった定義はなく、上記の3つに当てはまらないデザイン性の高い書体を指します。
そのため、書体ごとに与えるイメージは違ってきます。
フォーク[モリサワ]
明朝体とゴシック体の中間のようなフォントです。
ゴシック体のようにウロコもなく直線的なフォルムですが、横線は細く、縦線は太いという明朝体のような特徴もあります。
癖があるフォントは一般的には使いにくいのですが、このフォークは洗練されたデザイン性があるので、比較的さまざまなシーンで使えると思います。
デザイン性が高いので、とくにおしゃれでセンスがあるイメージを出したいときにはとても相性がいいフォントです。
審美性が求められる歯科、美容外科の看板等でも、よく使われています。
丸フォーク[モリサワ]
上のフォークに丸みをつけたフォントです。
明朝体と丸ゴシック体の中間のようなフォントですが、フォーク同様、洗練されたデザイン性があり、使い勝手も良いフォントです。
両者の違いとしては、「フォーク」は、「大人っぽさ」「エレガント」なイメージ、「丸フォーク」は「かわいい」「愛らしさ」なイメージがあるところです。
ちなみに、私はこのフォークと丸フォーク、どちらもとても好きなフォントで、昔からよく使っていました。
デザイン性が強いため、同じように昔から使っていたUD新ゴ(新ゴ)と比べると若干使用頻度は落ちましたが、それでも「おしゃれな雰囲気を出したい、洗練されたイメージを出したい」というときは、迷わずこのフォントでした。
以上が、ツタエルファクトリーで使えるフォントの説明になります。
ちょっと長くなりましたが、私は本当にフォントが好きなので、解説していても今回はとても楽しかったです。
また機会がありましたら、フォントについては紹介していきたいと思います。